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宮澤賢治 百年の謎解き『春と修羅』げんしやうの世界

 2024年8月10日午後2時から、岩手県公会堂第21号会議室にて、朗誦伴奏による読み解きライブ「宮澤賢治 百年の謎解き『春と修羅』げんしやうの世界」を開催いたします。

 定員は50名、参加費1500円で、完全ご予約制です。

 宮澤賢治が自らの手で『春と修羅』を出版してから、ちょうど100年めの今年、澤口は改めて心象スケッチの読み解きにとり組んでいます。

 賢治自身が、朗読に即興で伴奏を添える「朗誦伴奏」という表現方法を希望していたことから、わたくし自身も朗誦伴奏を試みるようになって、5年あまりが経ちました。

 声に出して読んだときの音韻の響きを吟味していくと、心象スケッチに託された賢治の思いは、薄紙をはがすように明確さを増していきました。

 ことに明らかにしたかったのは大畠ヤスさんとの恋です。

 ヤスさんの存在は賢治の年譜には記されていないため、『春と修羅』をはじめとする心象スケッチを頼りにするほかはないと考えて、その読み解きにとり組んできました。そして現在では、『春と修羅』は妹トシさんの死とともに、ヤスさんとの恋を記録する目的があって書かれたものだと確信しています。

『春と修羅』は、賢治自身が残した証拠とも言うべき書物で、その開封は、後世の読者に託されていたのです。

 もちろんわたくしは、『春と修羅』のすべてを詳らかに読み解けるわけではありませんから、都合のいいところばかりを集めてラブストーリーを作り上げているとご批判を受けたこともありますし、実際に、事実と異なる読み解きをしていたこともありました。

 しかし、わたくしは筆を折ることは決してするまいと思い、間違いが指摘されるたびに修正して、ここまで続けてまいりました。

 いまはもう揺らぐことなく、大畠ヤスさんは賢治にとって『春と修羅』を書いた原動力となり、別れてもなお、その身を案じ続けた最愛の女性であったと、自信をもっているところです。

 8月10日は、賢治の愛が散りばめられた心象スケッチの数々を、易しい解説とともに朗誦伴奏でお届けいたします。どうぞ皆さま、ぜひ足をお運びくださり、賢治の思いに触れていただければ幸いです。

 なお、当日の受付をスムーズに行うため、BASEストアにて、入場料の事前決済をお願いしております。チケットをお求めの皆さまには、メールにて決済ずみ入場券の画像をお送りいたしますので、当日は、そちらの画像を受付にてお示しいただければと思います。

 BASEストアには、下記リンクからお入りください。

2024年8月10日「百年の謎解き『春と修羅』げんしやうの世界」入場券 | T&K Quattro MUSIC/BOOK (thebase.in)